拍手お礼SS  10月11日編
拍手@キジジャブ「たまには二人で」
拍手Aスパジャブ「耳掃除」
拍手Bスパジャブ+ルッチ&カク「耳掃除2」
拍手Cルチジャブ「縄使いと猫さん2」


拍手@たまには二人で

 

 

キコキコキコ…

 

「えっと…」

 

キコキコキコ…

 

「あの…」

 

キコキコキコ…

 

「ん?言いたいことあるの??」(コクリと小首傾げ)

「……何で俺、大将の自転車の後ろに乗ってるんでしょう?」(滝汗)

「そりゃ、次の任務地が俺と方向一緒だからでしょ」(何か問題でも??)

「……別に、海列車使えば…」(滝汗)

「まぁまぁ、たまにはサイクリングもいいもんだから」(任せなさいよ)

「………」(滝汗)

 

そう、二人が今いるのは海のど真ん中。

悪魔の実の能力者にとって最大のタブーである海の。

その大海原を、キコキコと自転車でサイクリング中なのだ。

ことの初めは1時間前のこと…

 

「次の任務地俺と近いし、乗せてったげる」(ね、長官?)

「え゛…いや、ジャブラもルッチも海列車で行かせようかと…」(大将の手を煩わせても…)

「だって、二人反対方向よ?面倒じゃない」(ね?)

「だから…海列車2本出せば…」(えとえと…)

「…面倒じゃない」(冷気を周囲に撒き散らしつつ)

「え…でも…」(ガタガタ)

「…大変よねぇ?」(さらに部屋の温度下げつつ)

「大変ですぅぅぅぅ」(滝涙)←駄目パンダ

 

と言うわけで、ジャブラは青キジの後ろに乗せられているのだ。

 

「う〜…」(長官のバカ!!)

「あ!ごめん…ちょっと揺れるわ」(ありゃりゃ)

「え…うぉぅっ!?」

 

言うが早いか、海が盛大に揺れる。

眼前に現れたのは、大きな海王類だった。

その出現の勢いに、海が派手に波打ち、車体を揺らす。

 

「うわ…っ!!」(思わずぎゅうっと抱きつき)

「…アイスエイジ」(さくっと凍って頂戴)

 

ピキーン!

海ごとその大きな身体を凍らせて、自転車は悠々と走る。

 

「………」(びっくり)

「……いいじゃない」(悪くないわ、こりゃ)

「……何がです?」(??)

「ん?そうやって自発的に抱きついてくれるのが」(恋人らしいでしょ)

「!!!!!」(赤面)

 

慌ててジャブラは両腕を外そうとするのだが。

 

「外したら…その手凍らすよ?」(さらっと)

「い゛…っ!?」(嘘!?)

「あ、本気だから」(しれっと)

 

簡単に言ってくれるが、青キジのことだ…本当にやりかねない。

しぶしぶ、ジャブラはそのまま両手に力を込める。

 

「………悪趣味だろ」(呆れ)

「こんなもんでしょ、恋人相手なら」(ね?)
「なななななな…っっ!!!」(赤面!)

「……いい反応」(可愛いねぇ)

「そんなの…大将らしくねぇ…」(やっぱり赤面!)

「ん?俺もね……たまにはしたいの、デートみたいなこと」(いいデショ?)
「〜〜〜っ」(ぎゅうっとさらに抱きつき)

「♪」(…顔見れないのだけ、残念ね)

 

キコキコキコ…

 

理性では…男二人で二人乗りなんてバカげていると分かっているけれど。

こうやって風切って進むのも悪くないと思えてしまう。

 

あと少しで到着してしまうのが………少しだけ残念だった。

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キジジャブです。

拍手でもっと見たいとの意見があり、拍手にも登場。

最近、キジジャブ人気で嬉しいですね♪

キジさんも、たまにはデートがしたいご様子…(笑)

でも海じゃなくてもいいのにね(苦笑)←だって悪魔の実の能力者なのに…

 


 

拍手A耳掃除

 

 

「う〜〜」

「長官?」

「う?」

「………どうしたんで?」

「何かよ……耳ん中、ゴロゴロする」

「………」

 

子供か、あんた?

そう言い出さなかったのは、賢明な判断。

そんなこと言えば、またいつもの地団駄が始まるだろうからな。

そうこう考えている間も、長官は耳を引っ張ったりしている。

……さっさと掃除してしまえばいいのに…

 

「俺、掃除したげましょうか?」

「え……マジで??」

「…一日中耳引っ張ったままじゃ困るでしょう」

「おう、どうしようかと思ってたんだっっ!」

 

呆れながらも長官のデスクへ近寄って、ペン立てにあった耳掻きを手に取る。

 

「ジャ…ジャブラ??」

「んァ?」

「あのよ……ソレ使うのか?」

「そりゃ…耳掃除ですから」

「………綿棒じゃダメか?」

「は??」

 

聞けば、怖くて綿棒以外で耳掃除したことがないらしい。

まぁ、長官の不器用さを考えると当然なのかもしれないが…。

それでも、耳掻きが怖いとは、大の大人の台詞だろうか。

 

「いいから、こっち来てください!!」

「うぉ…っ!?」

 

ソファに座ったまま、渋る長官を無理やり引き込む。

 

「で、頭ココ!!」

「え……っいいのか?」

「いいも悪いも…こうじゃなきゃ耳掃除なんてできないでしょうが」

「そ…そうなのか?」

「まぁ、野郎の膝枕が嫌ってんならやめますケド」

「いいいいい、嫌なはずない!!うん、嬉しいぞ!!」

 

そう、この体勢は所謂『膝枕』な状態なわけで…。

嫌どころか、大歓迎の体勢である。

しかし…やはり初めてというのは何でも怖いもので…。

 

「絶ぇぇぇっ対、痛くすんなよ」

「長官が動かなけりゃ、大丈夫かと…」

「本当だな!絶対だな!!」

「はいはい、やりますよ」

 

これ以上押し問答をしていても仕方ないとばかりに耳掃除を始めてしまうジャブラ。

ぐいと押し込められた固い物に見動きもできない。

固まっているスパンダムを尻目に、中に入ったままカリカリと動く。

しかし…

予想していた痛みはなく、予想外に柔らかな動き。

丁寧に動かされる耳掻きは、気持ちよさをもたらした。

ふと横目に見上げると、真剣なジャブラの顔。

昼下がりに恋人の膝の上、こんな贅沢も悪くない。

 

「以外だ…」

「何がです?」

「耳掻きって気持ちいいんだな」

「まぁ…失敗しなければ」

「ジャブラ、器用なんだな」

「…そりゃ、どうも」

 

褒められてはいるものの、耳掻き程度で器用と言われるのもどうだろうか。

だが釈然とはしないものの、長官が笑顔でそう言ってくるのは悪い気がしなかった。

 

「さて、んじゃ反対向いてください」

「え……終わりじゃねぇの?」

「片方だけでどうすんですか」

「う゛〜、やっぱ怖ぇ」

「往生際が悪いですよ」

「………終わったら、キスしていいか?」

「………泣き言言わないなら……構いませんが…」

「よし、んじゃ我慢する」

 

ちゃっかりキスの約束も取り付けて、スパンダムは意気揚々と体を反転する。

その様に思わず苦笑するが、まぁいっかと思ってしまうあたり、自分もどうかしている。

そんな自分に対しても苦笑をしつつ、ジャブラは耳掃除を続行した。

 

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スパジャブです。

白パンダはとっても甘え上手です。

計算じゃなくて天然なあたりタチが悪い(笑)

しかし、耳掻きが怖いとは…さっすが長官、ヘタレですね♪←褒め言葉

 


 

拍手B耳掃除2

 

 

任務を終えて長官の執務室へ…。

これはいつも当然のパターン。

ルッチとカクはさっさと仕事を終え、長官の元へと報告にやって来た。

そう、執務室の前まで。

 

では、なぜ中に入らないのか?

それは中から聞こえてくる会話のせいだった。

 

“ちょ、長官!じっとしててくださいって”

“絶対だな、絶対痛くないな!!”

“おとなしくしててくれれば大丈夫ですって!”

 

「のう、ルッチ…」

「何だ…?」

「中から…不穏な会話が聞こえてくる気がするんじゃが」

「奇遇だな、俺もそう思った」

 

中から聞こえてくるのはジャブラと長官の話し声。

また職権乱用かと思いつつもよく話を聞くと、何やら取り込み中の様子。

それがいつもとは少し違うようなので、二人はしばらく中の動向を探っていたのだ。

 

“痛っ!”

“わ、悪ィ……そんなに奥まで突っ込んだつもりねェんだけど”

“嘘だ!ぐぃって中まできたぞ!!”

“大げさすぎでしょう…”

“う〜、痛くしないって言った〜”

“……今浅くしますから、動かないでくださいって!”

“もう、痛いのヤだぞ…”

“はいはい、気ィつけますから”

 

「………」

「………」

 

長官がジャブラにセクハラしているのなら、まだ納得できる。

しかし、中の会話を考えると…。

 

バターンッッ!

 

「ちょぉぉぉっと待つんじゃぁぁ…っ!!!」

「ジャブラは受だろうが、バカヤロウッ!!!」

 

ドアをノックもせず中になだれ込むと、二人は今の所感を絶叫した。

 

「「は?」」

 

そんな二人を見て、ジャブラとスパンダムはあんぐりと口を開けた。

 

「何を……しているんだ?」

「何って…耳掃除してもらってた」

「耳掃除じゃと?」

「おう!長官が自分じゃできねぇみたいだからよ」

 

二人が飛び込んで目にしたものは、ソファに座るジャブラとその膝のスパンダム。

その体勢は噂の『膝枕』というやつで…。

 

「んじゃ我慢したし、していい?」(期待に満ちた目)

「泣き言言ってませんでした?」(呆れ顔)

「う゛〜ダメ??」(上目遣い)

「はいはい、1回だけな」(溜め息)

「んじゃ……ちゅ」(軽くキス)

 

「「…っ!?」」

 

膝枕で耳掃除にキスのオプション…。

それはルッチやカクにとっては夢ともいえるシチュエーション!!

 

お膝の腕で耳掃除とは、どういう贅沢だ…バカヤロウ!!

しかも何でキスのおまけつきなんじゃ!?このバカ長官が!!

 

「そういやオマエら、何で来たんだ?」(小首かしげ)

「何の用とはご挨拶じゃのぉ、長官」(殺されたいかの?)

「任務完了の報告に来たんですよ」(殺れるもんならとっくに殺ってる)

 

べりっと引き剥がされるスパンダム。

そのままルッチに首根っこを捕まれて、デスクへと強制移動。

 

「ちょ…首痛ェ…」(自分で行くって)

「さて、仕事してください」(ゴゴゴっと黒いオーラ)

「キリキリ働いてもらわんとの〜」(笑顔の裏に黒いオーラ)

「う゛〜、書類いっぱい〜」(泣)

 

強制移動の先には、山積みの書類が。

 

「さて、今日中に頑張ってもらおっかの♪」(暇なんじゃろ?)

「長官なら、すぐでしょう?」(犬とイチャつく暇があるんだし)
「え゛〜!今日中!?」(無理!無理ィ!!)

 

「んじゃ頑張ってくださいや」(やれやれ)

 

結局、この日はジャブラが去ったあとも一日中見張られていたスパンダム。

両サイドからの殺気を浴びながら、涙目で仕事を終わらせたのらしい。

 

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スパジャブ+ルッチ、カクです。

この前の耳掃除の続き。

人生、いいことだけじゃぁないんですよ、長官★

ルッチもカクも、めちゃくちゃ羨ましかったらしいですよ、耳掃除(笑)

 


 

拍手C縄使いと猫さん2

 

 

はぁ…

ウォーターセブンにあるブルーノの酒場で飲みながら、ルッチはまたまた一つ溜め息を吐いた。

 

「……どしたよ?」

 

あくまでいい人のパウリーは、またまたルッチに話しかける。

前回あれだけ大騒ぎをして恋人の機嫌が取れると浮かれていたはずなのに…

それがどうだ、今は地にめり込むほどのテンションでスコッチを呷る。

 

『………』

「前回の“特訓”…上手くいかなかったのか?」

『う………』

「どうなんだよ?

『パウリィ゛ぃぃぃぃ…っ!クルッポ!!』

「なななな、何だよ!?」

『何故だ、ポッポー!!』

「何がっ!?」

『あんなに努力したのに…何が足りねェんだ、ッポー!!』

「………」

 

今回も、プロ魂を炸裂させて腹話術のまま泣きついてくるルッチ。

努力した、とは縄の使い方。

恋人の機嫌取りに縄を薦めたのはパウリーだったのだが…。

この様子だとまだ“大嫌い”は撤回されなかったようだ。

 

「…落ち着け」

『うぅぅ…、くるっぽー』

あからさまに落胆したルッチ。

とはいえ、アイスバーグの話から提案をしたのはパウリー。

自分にだって責任の一反はあるかもしれない。

「よっしゃ、分かった!!」

『ぽ?』

「今からアイスバーグさんとこ行くぞ!」

『………何を言ってるんだ?ポッポー』

「あの人なら…恋人の機嫌の取り方ぐれェ分かるはずだ!!」

『た…確かに…だが、おまえにこれ以上迷惑をかけても悪い、ポッポー』

「いいって!もう乗りかかった船だからよ!!」

『…借金まみれの金銭感覚なしだが…いい奴だなっっ!くるっぽ!』

「ぶっ殺されてェか…?」

 

そんなこんなで、二人はアイスバーグのいるであろう、社長室へと向かった。

 

失礼しますと声を掛けると、ウォーターセブンの市長は優雅にねずみと遊んでいた。

 

「ンマー、パウリーにルッチ!どうした?」

「夜分にすみません」

『ちょっとお聞きしたいことが…クルッポー』

「そうか、ンマー何だ?」

『………その』

「あの…」

「ンマー、どうしちまったんだ、二人共」

『その…社長は…あの…その…ポッポー』

「そのぽっぽ?」

「あぁ、じれってェ!アイスバーグさんは、恋人と喧嘩したらどうしますか!!」

「は?」

『おい、いきなりすぎだろ、くるっぽ!』

「うるせェ!こういうのは聞いたもん勝ちなんだよ!!」

「喧嘩なぁ…ンマー一体どうした?」

「ルッチが恋人と喧嘩して…」

『バカ!あっさりバラすな、ポッポー』

「まァ、色々手ェ打つわな」

「その、こないだ聞いたマンネリ対策ってのやったんですが…」

「あぁ、縛るやつか?」

『あんなに訓練したのに…クルッポー』

「で、どんな縛りだ?」

「ええと…」

 

とりあえず、パウリーは自分がルッチに伝授した縛り方を一通り話す。

 

 

「ンマー、そんじゃダメだな」

「え?」

『!!』

「はっきり言って、愛が足らん!」

「あ…愛!?」

『ぽー!?』

「縛るだけなら誰でもできる!痛いだけじゃなくて、自分から離れられないようにだな…」

「さ、流石アイスバーグさん!!」(目をキラキラ)

『なななな、なるほど!くるっぽー』(さ、流石だ…言う事が違う)

 

この大工にしてこの社長あり。

すっかり3人は意気投合に。

 

『ぜひともご教授願えないだろうか、社長!くるっぽー』

「はっはっは!部下の窮地だからな…任せろ!」

 

両手をガシっと握られて、半ばその勢いに押される形でパウリーは頷いた。

 

 

かくして、ルッチの愛について考えよう大作戦はスタートした。

 

 

 

 

「ジャブラか?あぁ、俺だ」

それから何日か経った夜、ルッチは目的の人物へと電話をかける。

「………こんどは何だ、バカ猫」

前回の電話が電話なだけに、ジャブラは全身で警戒している。

だが構わず、ルッチは捲くし立てた!

「聞けジャブラ!愛だ、愛!!」

「………は?」

「ここ数日の講義で、俺は愛について考えた!!」

「………で?」

「愛を込めてコトに及べばオマエも必ず満足できると…」

 

ガシャン!………ツーツーツー

 

みなまで言わせず、ジャブラは電伝虫を叩き切った。

 

 

 

「カクぅぅぅ何が!今度は何がいけなかったんだ!?」

「いや………だから、ワシのとこにこられてものぉ……」

 

その後、またしてもカクに泣き付くルッチと、答えに給するカクの姿があったとか、なかったとか。

 

 

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ルチジャブです。(え゛っ!これで!?)

縄使いと猫さんは結構人気あったので、さりげにシリーズ。まだまだ続くよ★

 

今回はパウリーに続いて社長も出せて嬉しかったり。……早くアイフラ書きたい…(泣)

天然ルッチは真顔でこーゆーこと言ってジャブラを困らせてるんです!(断言!?)

しかし、こんな部下と社長でよく会社が回ってるな…カリファのおかげ?(笑)

 


拍手お礼SS第4段〜♪
この回はキジジャブ・スパジャブ・スパジャブとルッチ&カク・縄と猫の4種でした。
皆様からの希望があって縄&猫シリーズの2弾があったり。
個人的には子どもっぽい白スパとジャブラのいちゃいちゃとオトナなキジとのデートが書けて面白かったです。
しかし、毎回見直すと恥ずかしいですね、こういうのは(笑)